東山道エンジェル紀行

小説家と画家の魂が鳴り響く! 構想期間20年、幻のパンクファンタジー!
寺門孝之の絵画から、町田康が物語を紡ぐ。 絵画と物語の融合を体現した造本も美しい、奇跡のような一冊。

「俺は生涯、死ぬまで追放者だ」
郷里を追い放たれた《追放者》たる俺は、生涯続く、目的地のない不毛な旅路を行く。
軽発や案内侍に監視されながら、止まることを許されない俺を待ち受ける奇妙な出会い──泣き女、人虎、水中舞踏家、音楽女王、etc.
不毛な旅路の果てに《追放者》が見出した光景とは──。
絵画から着想を得て誕生した傑作パンクファンタジー!

❖目次
1 泣き女
2 人虎
3 水中舞踏家
4 音楽女王
5 郷里にて
6 それでもいろんなことが
7 かんねん舟
8 かたまった夕景


町田康(まちだ・こう)
一九六二年生まれ。作家。
高校時代より音楽活動を始める。
九七年『くっすん大黒』で野間文芸新人賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞、〇〇年『きれぎれ』で芥川賞、〇五年『告白』で谷崎潤一郎賞、〇八年『宿屋めぐり』で野間文芸賞など受賞多数。

寺門孝之(てらかど・たかゆき)
一九六一年生まれ。画家。
大阪大学文学部美学科卒後、セツ・モードセミナーで絵を学ぶ。
独自の天使画を追究する他、書籍装画、演劇ポスター、絵本等多彩な活動で知られる。
八五年第六回日本グラフィック展大賞受賞。神戸芸術工科大学教授。
『Holy Basil』『てらぴか映画日誌』『猫とねずみのともぐらし』など著書・共著書多数。
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