浅生鴨短篇小説集 すべては一度きり

妄想の天才・浅生鴨がおくる摩訶不思議な50の物語!

「いやあ、年明け早々に本当に申しわけないんだけどね。ちょっとばかり問題が起きて」
「年明けって、まだ明けてませんよ」
「それが問題なんです」
ーー表題作「すべては一度きり」より


初日の出の操作ミスで起きた元旦の奇跡を描く表題作「すべては一度きり」、社会格差が具現化した世界で4階から11階への異例の昇進が決まった男の末路「ジャイアント・コーン」、持て余した土曜日を引き取る時給2万円の「悪くない仕事」、見知らぬ女性から執拗にイカリングをすすめられる「特殊な環境」など、明らかにおかしな世界でフツウの人々のエモーショナルが爆発する。
妄想の天才・浅生鴨がおくる摩訶不思議な50の物語!

羽海野チカさん推薦!
「何度も胸がざわついてページをめくる手が止まる
ありふれたはずだった日常の奇妙な横顔」


《収録作》
三百の罵倒
永遠の虚空
名前はまだない
箱船
モの二九
出口
ヤップ虫
ポテトサラダ
幻影街
足しかやろうとしない
区画
新人研修
次の数秒に
プロの対応
王様は裸だった
ニッケル
欲望の暴走
視力検査
ジャイアント・コーン
踏んではならなかった
コミットの結果
入れ替わったら
たおやかせば
おふくろの味A
おふくろの味B
悪くない仕事
過去
乾杯
即・日本沈没
罰・日本沈没
バイオリン
雑・日本沈没
再・日本沈没
上と下のモダン・ダンス
通知
同じときに同じ場所で
地球なう
ラストシーン
専門店ならでは
遅延
これが我々
すべては一度きり
特殊な環境
抗いの徒
ブロッコリー
ノリのいい音
交代劇
今夜、うちは
とてつもない物語
重大発表



著者:浅生鴨(あそう・かも)
作家、広告プランナー。1971年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経た後、現在は執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出などを手掛けている。主な著書に、『中の人などいない』『アグニオン』『二・二六』(新潮社)、『猫たちの色メガネ』(KADOKAWA)、『伴走者』(講談社)、『どこでもない場所』(左右社)、『だから僕は、ググらない』(大和出版)、『雑文御免』『うっかり失敬』(ネコノス)、近年、同人活動もはじめ『異人と同人』『雨は五分後にやんで』などを展開中。座右の銘は「棚からぼた餅」。最新作は『あざらしのひと』(ネコノス) 。
販売価格
1,980円(税180円)
購入数