汚穢のリズム きたなさ・おぞましさの生活考

雑草、害虫、ゴミ、悪臭、腐臭、死、排泄、にごり、汚染ーー
汚穢(きたないもの、おぞましいもの)にかかわる体験や、それを避けようとする人間の行動を掘り下げ、人類学・倫理学・環境社会学などの視点から考察する。

生きていれば避けようなく生み出される排出物を、なぜ厭わしく思うのか。
それらを見えないように隔離し、清掃・美化することはある種の暴力ではないのか。
汚穢に触れたくない、また自分の汚穢を他人に感じとらせたくないという感覚をどのように捉え、付き合っていくことができるのか。
きたないもの、おぞましいものから見えてくる世界とは?

研究者11名とアーティスト3名によるエッセイとインタビュー。

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この本は、汚穢のなかから、汚穢として脈打ちつつ、ものを考えようとしている。肉体を成り立たせているものについて、自分の内からにじみ出てくるものについて。あるいは生きる現場でたえず起きているショックや恐怖、嫌悪や恥辱をともなう遭遇について。見難いもの、つまりは目をおおわせるようなものとの交差として経験されながらも、時にはこれまで知らなかった興奮をもたらし、いまある世界に新しい緊張と光を差し込ませるような出会いについて。
本書「はじめに」より(酒井朋子)
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販売価格
2,640円(税240円)
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