翻訳問答

【ただいま3刷】【東京堂書店本店で週間ベストセラー5位にランクイン!】『赤毛のアン』『ロング・グッドバイ』『高慢と偏見』といった不朽の名作を、片岡さんと鴻巣さんが競訳! ルールは四つ。 一、二人には訳す範囲のコピーしか与えられない。 一、対談当日まで既訳を参照してはならない。…… 勝つのは、作家か、翻訳家か? 片岡義男の翻訳術を初公開。翻訳から言葉の謎と世の中の不思議と作家の頭の中が見えてくる。


冴々とした本だなあ。
広大な平原に、
片岡・鴻巣両氏と一緒にぽつんと立って、
言葉の地平を眺めている気持ちになった。
挑戦的で明晰、そしてなんとも魅惑的。
ーー江國香織


なんて楽しそうな遊び。
でも、実はこれ、
びりびりするような
魂のバトルじゃないかなあ。
ーー穂村弘


[目次]
はじめに
翻訳問答ルール
その1 ジェイン・オースティン
Pride and Prejudice  思い上がって決めつけて/結婚狂想曲
その2 レイモンド・チャンドラー
The Long Goodbye  逢えないままに/さよならは一度だけ
その3 J・D・サリンジャー
A Perfect Day for Bananafish  まるでバナナフィッシュの一日/バナナフィッシュ日和
その4 J・M・モンゴメリー
Anne of Green Gables  少女がここに生きる/夢みるアン
その5 トルーマン・カポーティ
In Cold Blood  冷血にも
その6 エミリー・ブロンテ
Wuthering Heights  嵐が丘/嵐が丘
その7 エドガー・アラン・ポー
The Fall of the House of Usher  アッシャー家が崩れ落ちる/アッシャー館の倒壊
おわりに





かたおか・よしお
東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳をはじめる。「スローなブギにしてくれ」で野性時代新人賞受賞。小説集『階段を駆け上がる』 『木曜日を左に曲がる』『真夜中のセロリの茎』(ともに左右社)、『ミッキーは谷中で六時三十分』(講談社)、『短編を七つ、書いた順』(幻戯書房)、『恋愛は小説か』(文藝春秋)のほか、翻訳にジョン・レノン『絵本ジョン・レノンセ明治大正翻訳ワンダーランド明治大正翻訳ワンダーランドンス』(晶文社/ちくま文庫)、ボブ・ディラン『タランチュラ』(KADOKAWA)など。『英語で言うとはこういうこと』(角川oneテーマ21)、『日本語と英語』(NHK出版新書)など言葉をめぐる著書も多い。


こうのす・ゆきこ
東京生まれ。英語文学翻訳家。お茶の水女子大学修士課程在学中より翻訳・文筆 活動を開始。J・M・クッツェー『恥辱』(ハヤカワepi文庫)、トマス・H・クック『緋色の記憶』(文春文庫)、ヴァージニア・ウルフ『灯台』(河出書房新社)など、手掛けた翻訳書は五十冊以上。エミリー・ブロ ンテ『嵐が丘』(新潮文庫)の新訳が大きな注目を集める。ほかの著書に『全身翻訳家』(ちくま文庫)、『明治大正 翻訳ワンダーランド』(新潮新書)、『熟成する物語たち』(新潮社)、『翻訳教室 はじめの一歩』(ちくまプリマー新書)、『本の森、翻訳の泉』(作品社)など。
型番 978-4-86528-100-2
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Soldout